今回はランナー目線でSUUNTOのGPSウォッチを紹介します。個人的に今SUUNTOで広くオススメできるのはSUUNTO 5です。
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SUUNTOの最新シリーズ
公式サイトには色んな機種がラインナップされていて分かりにくいので整理しました。
最新シリーズの種類
今、SUUNTOでは数字で表されている以下のシリーズが最新シリーズです。
- SUUNTO3
- SUUNTO5
- SUUNTO9
- SUUNTO9 BARO
数字が大きい方が高スペック高価格になっています。
SUUNTO9だけBAROモデルがあります。BAROとは、BAROMETER=バロメーター=気圧計のことで、天候の急変を察知してアラームを出したり、より高精度に高度の変化を読み取れたりします。
最新シリーズの違い
上記、数字シリーズの主な違いを説明しました。最初に見るべきは心拍計とGPS、バッテリーの持ち時間でしょう。
心拍計
どれも光学式心拍計を備えていて、手首に装着しているだけで心拍数を読み取ってくれます。なので、どの機種も普段から身に付けておけば歩数に加えて心拍のトラッキングが可能です。勿論、運動時の心拍も測定してくれます。
GPS
3とそれ以外では、時計自身にGPSがあるかどうかが違います。
3は自前のGPSがなく、スマホと連携し、スマホのGPSを使って位置情報を取得します。なので例えばランニングの走行距離や速度を測りたい場合はスマホを持っていくことが必須になります。ランニング時にスマホを持っていく人は多いでしょうから、実際にはあまりデメリットにならないかもしれませんが、ここは1つ判断に迷うポイントです。
バッテリー
3機種の間でバッテリーの容量も違います。想定しているユーザーが異なるからで、1番ハードなアスリートを想定している9ではGPSを使用したエクササイズ記録でも最長120時間の稼働が可能です。誰が使うんだという感じですが、トップアスリートには必要なのでしょう。
5でもGPSを使用して40時間の記録が可能なので、普通にトレーニングをしている人であればまず充分な稼働時間でしょう。3はスマホのGPSを使って30時間の記録が可能となっていますが、スマホの充電が先に死にそうですね。
その他の違い
9だけタッチディスプレイで、他はボタンのみです。
タッチディスプレイについては、僕のSPARTAN SPORTもタッチディスプレイですが、特にタッチディスプレイである必要性は感じません。タッチ操作の先進性はありますが、ほとんど縦横の操作なので3つのボタンでも実際には事足ります。
耐水設計も3が30m、5が50m、9が100mと違いがありますが、ランナーでこの違いを重視する人は多くないでしょう。
さらに細かいところではディスプレイの素材も違います。9 BAROはサファイヤガラスですが、9と5はミネラルガラス、3はポリアミドとなっており傷付きにくさが違います。
仕様的に見ると
- 3:健康を気にする人向け
- 5:日常的にトレーニングを楽しむ人向け
- 9:シリアスアスリート向け
という感じですね。
最新の機能
スマートウォッチ台頭の影響か、最新の数字シリーズには新機能が増えていて、SPARTAN勢の僕はやや嫉妬しています。
ライフトラッキング(3/5/9対応)
数字シリーズは全て光学式心拍計を備えていますので、心拍数のトラッキングが可能ですし、加速度センサーによる歩数カウントにも対応しています。必要かどうかはさておき、ライフトラッキングはもはやスマートウォッチにはあって当然の機能になっていますね。
VO2MAX推定(3/5/9対応)
いきなりややこしい言葉が出てきましたが、日本語で言うと最大酸素摂取量になります。有酸素運動の能力を示す指標で、これが高いほど、酸素を効率よく使えていることを示します。SUUNTOのGPSウォッチではこのVO2MAXを推定することで、個人のフィットネスレベルを見極め、その維持や向上をサポートしてくれます。
アダプティブトレーニングガイド(3/5対応)
上で書いたVO2MAXに基づいて、自分に適したトレーニングプランを作成してくれる機能です。自分のフィットネスレベルを維持させるのか向上させるのかも設定でき、それによってトレーニングプランが自動作成されます。
一度プランを作成すると、「今日はトレーニングですよー」とウォッチから通知が来るようにスケジュール管理も可能です。自分だけのトレーニングコーチのような機能ですね。
これについては現時点で9は対応していないようです。
トレーニングリカバリー(3/5/9対応)
これは心拍数の推移を元に、トレーニングからの回復状況を判断し、教えてくれる機能です。
SPARTANやAMBITシリーズの時代から回復時間の表示はありましたが、あくまでエクササイズの強度から回復に必要な時間を推定し、カウントダウンしていただけでした。
この新シリーズでは心拍数を見ながら回復の進捗度合いを推定し、より精度の高いリカバリー状況を示してくれます。
睡眠の質(3/5/9対応)
これも今まであった機能からバージョンアップしています。
これまでは設定した睡眠時間の間の時計の動きをトラッキングし、動きがなければ深い睡眠と判断していただけでしたが、心拍数の推移を見て睡眠の質を0-100のスケールで表示してくれます。
インテリジェントバッテリーモード(5/9対応)
バッテリーレベルをウォッチし、バッテリー残量から最適なエクササイズ時のGPS精度を提案してくれる機能です。SPARTAN以前でも自分でGPS精度を選ぶことでにバッテリーの使用量を調整できましたが、より自動に近い形になっています。
Suunto Plus(5/9対応)
まだ新しい機能で、公式サイトにも詳しい情報がありませんが、SUUNTOのGPSウォッチに拡張性を持たせることが出来ます。スマートウォッチがアプリで機能拡張できるので、それのSUUNTO版ということでしょう。今後に期待です。
その他
どのモデルもスマホの通知連動には対応しています。あくまでスマホに表示される通知バナーがGPSウォッチ上にも表示されるというレベルですが、通知の見逃しが減るのは良いですよ。
SUUNTOの他のシリーズ
数字シリーズの他にはSPARTANシリーズとAMBITシリーズがあります。
SPARTANシリーズ
SPARTAN ULTRA、SPORT、TRAINERと3機種あります。ULTRAがSPARTANシリーズのトップモデルでしたが、発売された時期の影響か光学式心拍計が搭載されていません。他のSPORTとTRAINERには光学式心拍計仕様があります。
僕が持っているのはこのシリーズのSPARTAN SPORTになります。今の位置付けで言えばSUUNTO 5に近いでしょうか。
但し、SPARTANシリーズでは今のところ睡眠の質やインテリジェントバッテリーモード、アダプティブトレーニングガイド、VO2MAXの測定等に対応していません。
ハード的には現行シリーズと大きく変わらないので、SUUNTOにその気があればソフトウェアのアップデートで対応できそうですが、旧シリーズの為、あまり期待は出来なさそうです。
AMBITシリーズ
僕がAMBIT 2を購入したのが2008年頃でしたが、まだそのシリーズが残っています。現行シリーズと比べるとモノクロディスプレイで心拍計はベルト式のみと非常にシンプル。その分、最長200時間のGPS稼働にも対応しています。とは言え、今これを積極的にオススメする理由は特にありません。
まとめ
こうして見ると、SUUNTO5が仕様・機能的に満遍なく網羅していることが分かります。よっぽどハードなトレーニングをしない限り、SUUNTO 5のスペック・機能で不足を感じることはないでしょう。
ということで、今SUUNTOのGPSウォッチを買うなら個人的にはSUUNTO 5がオススメです。
ただ予算に余裕があって、例えオーバースペックでもそこのロマンを感じる人はSUUNTO 9にしましょう。もちろん、100キロや100マイルのレースに頻繁に出るような人もSUUNTO 9ですね。