海外仕様のiPhoneは日本で問題なく使えるのか

妹からの質問に兄が必死に調べて答えるシリーズ第2弾。今回は「アメリカのiPhoneって日本で使えるん？」です。

Contents

違法になる恐れあり
- 技適マークがないから
- 技適マークの有無はどこで見れるのか
実際にはほぼ問題なく動作する
まとめ
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違法になる恐れあり

大事なことなので最初に書いておきます。日本向けに作られていないiPhoneを日本で使うと違法になる恐れがあるのでやめましょう。

技適マークがないから

技適マークとは「電波法令で定められている基準に適合してますよー」という証で、日本向けに販売されているiPhone（というかiPhoneや全てのスマホを含む無線通信機器）には技適マークが備わっています。

一方、日本向け以外のiPhoneには技適マークがありません。つまり日本の基準に合っているかどうかが正式に確認されていません。なので、違法になる恐れがある、ということになります。

以下、総務省のウェブサイトからです。

技適マークが付いていない無線機は、「免許を受けられない／違法になる」恐れがありますので無線機を購入・使用する際は十分ご注意下さい。
引用元：総務省　電波利用ホームページ

即刻違法というわけではないようですが、違法の恐れがあると確認できます。

技適マークの有無はどこで見れるのか

技適マークがあるかどうかは、iPhoneだと
設定＞一般＞法律に基づく情報および認証
から見ることができます。僕の持っているiPhoneはアメリカ仕様なので技適マークはありません。

つまり、このiPhoneは日本での使用が認められていません。ただ、日本に一時的に滞在する旅行者等は、最大で90日間、技適マーク無しのスマホでも日本で使用できます。オリンピックによる訪日客増加を見越して法整備されました。

ということで結論です。日本に住んで暮らしている人が技適マークなしのiPhoneを使っていると違法の恐れがありますので絶対にやめましょう。

実際にはほぼ問題なく動作する

法的には問題あります。が、興味本位で調査した結果、実際にはほぼ問題なく動作しそうです。日本向けのiPhoneと何が違うかを挙げながら説明します。

対応している周波数が違う

日本仕様とアメリカ仕様（実際には日本仕様・アメリカ仕様というくくりではないですが、便宜上そう呼びます）では対応している周波数帯が違います。周波数帯というのは電波の種類だと理解してもらえば良いですが、日本の携帯キャリア3社が飛ばしている周波数帯と、iPhone各仕様の対応している周波数帯の一覧がこちらです。

表の真ん中の行にあるA2221が日本仕様なので、日本のキャリアの全周波数帯に対応しています。しかしアメリカ仕様は対応していない周波数帯があります。中国仕様も同様に、対応していない周波数帯があるのが分かります。ただ実際に使用する上で重要な周波数帯とそうでないものがあり、アメリカ仕様も日本で重要な周波数帯（赤字の番号）には全て対応しています。なので基本的には問題なく使えるということになります。

カメラのシャッター音の有無が違う

日本でもSIMフリー仕様が買え、値段的にも現時点の為替だとほぼ同額なので、今アメリカ仕様を購入するメリットはカメラのシャッター音が無いことぐらいでしょう。ただシャッター音が鬱陶しいのは確かです。レストランでご飯の写真を撮ったり、子供の写真を撮るときにいちいちカシャカシャ鳴るのは気になります。仮にシャッター音が鳴らないようにすると、これも違法になってしまうのでしょうか？調べた結果、強制的なシャッター音はあくまで日本の携帯各社の自主規制によるものなので例え鳴らなくても違法ではないようです。

ちなみに日本の携帯各社がシャッター音を積極的に採用するようになった理由をご存知でしょうか。嘘のような本当の話ですが、それはマーシーこと田代まさし氏の影響だそうです。

マナーモードでもシャッター音を鳴らすのか鳴らさないのか。悩んでいた時のこと。ある事件報道が飛び込んだ。
「実名を挙げますが、タレントの田代まさし氏が東横線の駅構内にて盗撮で捕まったとの報道が10月4日になされました」
引用元：マナーモードでもシャッター音が鳴る日本のiPhone　その起源はあの芸能人

マーシーまじか。地味やけどめっちゃ迷惑やないか。

ちなみに”アメリカ仕様のスマホでも日本のSIMを挿すとシャッター音がなる”という話を聞いたので調べましたが、確かにAndroidにそういう機種はあるようです。勿論これもマーシーのせいです。後々の影響でかすぎ君ですね。